鳥居 強右衛門 ⑥

剛先生

2012年09月20日 21:20

岡崎城から、援軍が来るとの知らせを、一刻も

早く知らせようと、長篠城に向かった強右衛門

でしたが、後一歩のところで、武田軍に捕まって

しまいます。

武田軍は、強右衛門から、徳川、織田軍がすぐ

にもやって来ると聞き出します。

そして、彼に、もし「援軍は来ない、降伏しろ」

と城内の兵士に伝えれば、武田の家臣として、

厚遇しようと持ちかけます。援軍が来ないと

なれば、城はすぐにも落ちるであろうと、

武田軍は考えたのでした。強右衛門の脳裏に

一瞬、貧しい家族の姿が目に浮かびました。

長い戦乱の中、満足に食べさせることも

できないまま、今、自分は殺されるかも

しれないという想いが頭をよぎりました。

彼は深い目をして、武田軍の指図どおりに

言うと承知しました。

    つづく

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