さしみを食べる外国人 3
ある日、いつもさしみを食べているのだから、
たまには活き作りもいいかなと思って、
タイの活き作りを、出してみたのです。
ところが、彼女は、魚を見たとたん、
「さかなの目が私を見ている。見ている。
ほら見て、見ているでしょう」
と言って怖がるのです。そういえば、
さかなが見ている感じがなくはないのです。
それで、仕方なく、さかなの目に紙をかぶせると、
ようやく彼女も少し、安心しましたが、
でも、いつもの落ち着きがありません。
そして、さかんに「無理に活きたものを
食べなくてもおいしいじゃないか」
と繰り返すのです。
言われてみると、そうですね。
なぜ、活きていなければならないのか、
考えさせられました。
たしかに、タイは新しいことが、
その味を決めるポイントですが、
活きているまま食べる必要はない気もします。
日本人が活き作りを好きな理由は何なのでしょうかね。
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