黒田 官兵衛 8

剛先生

2012年11月12日 00:59

とはいいながら、当時は・・・いや、

今もそうですが・・・その信義を崩そうとすることが、

戦いの戦略になっていることが多いのです。

たとえば・・・荒木村重の反乱にしても、

毛利の側から、「村重に謀反の様相あり」

と明智の陣営に流したとします。

明智はそれをある程度、精査はしても、

やはり明智の偏見も重なることになります。

もし、明智光秀が荒木村重を快く思わなかったら、

「村重異心」と信長に伝えることになりましょう。

さらに、村重の側にも、

「信長殿は村重に疑心を持っておられる」

と流したとします。

そうすれば、これらの流言蜚語の前に、

村重は反旗をひるがえさなくなるのです。

こういうふうにして、信頼している2人が、

反目しあうことになります。

このようなことが、今でも起きています。

でも・・・これだけは避けなくてはなりません。

このような愚を避けるたったひとつの方法は、

自分の判断を信じることです。

その人物が、どんなにお金もなく、

地位がなくても、自分が立派であると思うなら、

立派なのです。他の人がどんなに中傷しても、

信じきれる人間になりたいですね。

あなたたちも、友を信じなさい。

いつも、自分で判断して、

自分の判断を信じきることです。

そのためには、やはり、自分で考え、

自分でものを見るということが大切なのです。

あなたたちの中に育って欲しいのは、

まさに、このことです。



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