ノン君の話 ④ 大学受験
浪人時代のノン君は、人が変わったように
勉強しました。現役時代の彼を知る人には
信じられないことだと思います。
高校の先生が「お前が通ったらわしは逆立ちするよ」
と言って、からかったそうです。
彼の望みは慶応義塾大学、誰もがあこがれるけれど、
簡単には通りません。
相変わらず、仲間と楽しそうに勉強はしていましたが、
陰では死に物狂いの勉強の毎日でした。
そして、大学入学願書をだす時期になりました。
彼の受ける大学名を見ると、一流大学の名前の
中に、一つだけ、滑り止めと思われる大学名が
ありました。あれだけ頑張ったのに、と言う想いが
こちらにありますから、「どうする?こんなとこ
受けなくても良いのではないか」というと、
「彼は、親に相談してきます」と帰って行きました。
次の日、彼は晴れやかな顔をして言いました。
「母に相談したら、行きたい大学に行けないようなら
二浪しろと言われ、もう覚悟しました」と言うのです。
お母さんも腹の座った人でした。
つづく